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勾玉が栄えた時代の呪術的背景・その5 20:26
日本翡翠ペンダント
「年末年始セール・カタログ」から日本翡翠ペンダント3種類。
5ミリラウンドのモルダバイトがついた特注品。
バチカン部分が大きくしてあるので、チョーカー、レザーペンダントとしても活用できます。
世界に数個づつしかない製品、私だけの宝物になります。



社寺に詣でてお守りをもらう、占い師を訪ねて人生相談する、
それと同様の気持ちで、恋愛運や金運が向上するパワーストーンを持つには何の問題もない。
ちょっとした思い付きをチャネリングと思うのは無邪気で可愛い。
 
けれど、精神世界の入り口あたりが見えるようになり、
スピリチュアルなことどもに真摯に取り組もうとする気持ちが芽生えてくると、
勾玉や大珠はそれまでとは異なる意味を帯びて、忽然と存在感をあらわにする。
 
ここでは近代科学以降の知識はあまり役に立たない。
古代の知識、古代の感性を学ぶことが必要になり、
やがてそれらが自分の内側にもとから埋もれていたことに気付く。
内側の記憶と外側の知識が呼応しあうことで知識は智慧に変換されていく。
(そこでは古代がよみがえる)。

(宮沢賢治の人生を追体験していると、まさに彼は、古代の感性を生きたがゆえに、
地質学や化学などの知識がありながら、近代合理主義にもとづく
世界観を嘘臭いと感じていたことがわかってくる。
古代の呪術師のような世界の見方をするなら、
人間の意識はもっと開かれていくだろう、と彼は感じていたようだ)。
 
神々や霊たちが属する向こう側と私たちが暮らしているこちら側は、
“犂澆蛤ヾ漾↓∩以質的な世界と物質化された世界、パワーの世界と現象世界、
の酖世界と現実世界、と言い換えることもできる。

インド思想のように論を詰めることはなかったが、
守護石として勾玉を大事にした古代の人たちは二層構造の世界に暮らしていた。
言魂(ことだま)は呪術の要(かなめ)であり、
言葉によってものごとは実体化してくることを彼らは知っていた。
 
むこう側はこちら側に浸透しつづけていて、両者の境界はそれほど明確ではなかったがゆえに、
人々は常時、境界を識別しつづけなければならなかった。
 
こうした世界観では、日常性を超える過剰さは向こう側に原因があると考えるのが常で、
ヒステリックな振る舞いは魔や怨霊のせいにされた。
逆にすごく美しいものは、むこう側の純粋なパワーを色濃く宿しているからだと信じられた。
神々(こうごう)しいものには神と同質のパワーが内在していた。
 
狼・虎・犀などは彼ら特有の強烈なパワーゆえに境界を行き来できる霊獣と思われていた。
同じ論理で滅多に見られないほど美しい石は、どちらかといえば向こう側に属するものであり、
いわば向こう側からこちら側に墜ちてきたものであると感じられていた。
 
それは純粋なパワーが凝集したものであり、それゆえに持ち主を守り、
必要があれば人はそこからパワーを取り出して使うことができた。
 
美しい石は硬ければ硬いほど貴重で、その硬さはパワーの高密度な凝集を意味した。
西洋ではルビーやエメラルドが、インドではダイアモンドが、古代中国では玉(ぎょく)、
なかでもネフライト(軟玉翡翠)が、日本では翡翠がそれに相当した。
宝石はパワーストーンであるがゆえに「宝石」とよばれた。
 
だから縄文・弥生の時代に翡翠を愛好した人たちは、
美しく磨かれた翡翠をみるだけで霊妙な気持ちになれた。
心は洗われ、今で言う自律神経失調症や不定愁訴などの精神的症状は回復したことだろう。
勾玉は身体に飾るだけで、邪(よこしま)な者を祓える気持ちへと自分を調律できただろう。
 
しかし私たちは、これが守護石と言われても、ちょっとありがたがるのが精一杯で、
冷めた目でみるなら、どこが守護石かわからなくなってしまう。
 
冬の深夜のシンシンと染みわたる冷気に、冷たくて精妙な「気」がどこから来るかを想像してみる。
黄金色に輝く夕日を見たら、その彼方にある黄色な光が満ち溢れる浄土を想像してみる。
近ごろの理論物理学を援用して、物質のもとである素粒子が
エネルギー世界から開きだされてくる様子を想像してもいい。

純粋なパワーの世界に支えられて私たちが暮らす世界があると想像して、
勾玉や大珠など古代のことどもをそれに重ねるなら、
意識は変性しやすくなる。心根の奥のほうで古代が目覚める。
 
勾玉や大珠がそれまでとは異なる意味を帯びて、
忽然と存在感をあらわにするのを眺められるだろう。
とても美しいものがここにあることがわかる。

| 日本翡翠・糸魚川翡翠勾玉(まがたま) | comments(0) | trackbacks(0) | posted by YK
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