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<過ぎてゆく日々のこと>のまとめ 9/23-28 2018 08:52
土偶
★9/23<過ぎてゆく日々のこと> 
山の家のプレハブ倉庫の前には設置当初から、プラスチック製遮光器土偶を見張り役に置いてある。
頑丈な作りで、夏の日差しにも、冬の雪にも、秋の長雨にもへこたれない。
遮光器土偶は潜水服だか宇宙服姿のような顔をしているのに、男ではなく女を模したものであるという。
こういう猛々しい神像というのは、古代中国の良渚文明や紅山文明につながるように思う。
両者ともに神が魔物顔していて前者からは超凶暴なトウテツが発展していったとされている。
遮光器土偶が東北の民の雪目防止の遮光器に由来するというのは発想の間違いで、
いまは、トランス状態に入って眼を細めて霊視する女シャーマンに由来するのではないかと疑っている。
南インドの女神ミナクシは魚の眼をした女神といわれているが、
彼女の眼は向こう側にいってしまったことの表現だ。
うちの遮光器土偶にネックレスを捧げたいと思って、たまたまあったブレスレットを首にかけてみた。


★9/27<過ぎてゆく日々のこと> 
はじめて訪ねた頃のバリ島では、田舎道に入ると、太った中年女性が、腰巻き1枚で玄関先に座り、
大きな乳房をゆさゆささせながら米に混じったゴミだか虫だかをとりのけていた。
彼女たちの笑顔は、天界の住人アプサラスが地上に降りてきたのだと思えるほどで、
天真爛漫そのままに美しかった。
二度目にバリ島を訪ねたときには、そういう笑顔に再会することはなかった。
先日夕食後のテレビで四国や山奥の過疎の村に暮らす老人たちの生活ぶりをみた。
彼らもみんないい顔をしていた。
ぼくらはみんなあまりにも自分のことで忙しい、流行に遅れてはならじと必死になり、
心からのくつろぎを忘れている。満身の笑みは浮かべようがない。
政府と企業とメディアは三位一体で、便利さの追及こそが至上の課題といいつのる。
健康幻想を呑みこませようとする演出もある。そういうのはみんなウソなんだと、
四国の過疎の村の老人たちの笑顔をみて思った。
心を養うというテーマは自分を離れる時間を持つことからはじまるんだろう。


★9/28<過ぎてゆく日々のこと>
 靴下をはかないと足の甲が冷える季節になった。ネルシャツをだしてきてTシャツの上に着ている。
アサガオの花の数がめっきり減って、日々草の花も小さくなっている。
アパートからバス停に向かう道筋では、キンモクセイが南のクニの発酵した果物のような
匂いを漂わせているし、農家の庭の一角ではマンジュジャゲが真紅の花を咲かせている。
ついこの間まで夏の熱気を楽しんでいたのに、いまはすっかりと秋の気配に順応している。
テレビでは近年にない勢いの台風が沖縄に近付き、九州へと上陸する予測とかますざましい。
窓の外の丘陵は額に入れられた写真のように停止して、ひと枝たりとも風にそよいでいない。
そういう景色を眺めていると、なんだかとても長くこの星で暮らしてきたような気分になる。
南のクニの植民地で人生をおえていったデラシネたちも、
そんな気持ちで椰子の木を眺めたことだろう。
| 過ぎてゆく日々のこと | comments(0) | trackbacks(0) | posted by YK
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