<チャクモールとナムイキ> 中南米に残されたパワー伝授の秘儀 | 08:49 |
<チャクモール>
枕を二つ重ねにして背中をおこし気味にして仰臥する。両膝をそろえてくの字にたてる。
チャクモールというマヤやアステカ文明の彫像に似た姿勢になる。
中米古代文明ではこの石像の上で生け贄を太陽神にささげる儀式を行ったという。
現代基準でみるなら彼らの宗教は狂気そのものだった。
メキシコシティの郊外にあるトルテカ文明の遺跡、トゥーラのピラミッドでこれをみて
神官の瞑想の姿勢だと思った。自分ではさほど重要と思っていないが、この姿勢は幽体離脱を誘う。
中米古代文明ではテオナナカトル(神の肉)と呼ぶ向精神性植物の摂取が盛んだった。
神官・呪術師にとって幽体離脱や異界への旅といったビジョン体験はたやすかった。
早朝に目覚めた日など、チャクモールの姿勢で呼吸法すると気持ちが凪ぐ。
このやり方は心の葛藤をなだめる、不定愁訴や自律神経失調症に効果が高い、
鬱病の治療にもいいだろう、と書いても実際に試みる人は少ない。
<チャクモール2>
早朝に目覚めた日などの布団のなかでの瞑想は、気付くと死の予行演習に似ていると思う。
チベット密教にはポアという頭頂から魂を抜け出させる死の予行演習があるが、
ああいったふうに過激ではない。
身体は渚に打ち上げられたクジラのように横たわり、意識は静謐さのうちに凪いでいる。
無念無想というわけではないけれど、意識が枯れて死んでいくときもこんなふうに静かなんだろうと思う。
悔恨もなければ未練もなく希望もない。喜びはないが哀しみもまたない。
病気で死の瀬戸際にいたり、老衰の境にあって死をこわがっている人たちに教えてあげるといいんだけれど、
ぼくは彼らの近くにいたいとは思わない。ホスピスや老人介護の現場で必要とされる知識ではある。
こういうのは教える側が体験としてそれを知っていることが大事だ。
<ムナイキ>
ムナイキをネットで見ると古代インカのパワー伝授の儀式とか、レイキに似ているとでている。
パワーストーンやパワーヒーリング的にはてのひらの中央に「気」の穴を開けると
「気」が出やすくなって、他者ヒーリングしやすくなる。
たとえば首の後ろや胸の中枢から一気にたくさんの気を相手に注ぐと、相手の意識の状態を変えられる。
変性意識へと導きやすくなる。
ヨーガにはもっと強烈なパワー伝授法があってシャクティパットという。
小さなマイブームと紹介した貝紫もヒーリングパワーの色。
古代アンデスからも貝紫染めした布が出土している。
世界各地の古代文化がそうであったように、プレインカのシャーマンたちも
「色彩はパワーの眼に見える表現」であることを知っていた。
天然石のパワー効果的解釈は古代からの色彩心理学を頼りにしている。
色彩象徴を学ぶと天然石に隠された秘密を見れる。