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<過ぎてゆく日々のこと>のまとめ 4/01-04 2020 10:31
ヒマラヤスイショウ
★ 4/01<過ぎてゆく日々のこと> 
きょうは終日雨模様。コンクリートのアパートの5階の窓から見る丘陵は小雨にけむっている。
常緑樹の暗い葉影、新緑が萌えでたばかりの落葉樹、薄紅色の花の塊となっている山桜、
どれもこれもが掏りガラスの衝立ごしにに見るように、乳白色のもやにかすんでいる。
ずーっと机の前に座ってキーボートを叩いているのは気が滅入りそうだからと、
つい先程から写真ストックの水晶を見ている。
彼らが日差しの下でキランキランしていたことを思い出す。
それは氷の塊のようだが精気がまるで違う。
3万年過去に戻って人気のない河原で、水晶に遭遇したぼくらのご先祖も、
そんなふうに感嘆したことだろう。彼らはせつないほどに美しい。
雨の中を近所のスーパーマーケットまで散歩に行こうかと思い始めている。261 3-20-1 549


★ 4/02<過ぎてゆく日々のこと> 
山桜の花弁が風に吹かれて散ってゆく。シジミチョウの群れが舞っているように見える。
強い風がふくと花弁は紙礫さながらに直線に走る。新緑は日増しに色濃くなっていく。
今年の冬は区切りなく終わってしまったようなところがあって、
春への心構えもできないうちに梅の花が咲き、近所の公園へ桜の花見にでかけた。
そういう春の初めの行事も終わっていく。世の中はコロナパニックで毎日がすざましい。
東京都の人口は1400万、そのなかでコロナウイルスの罹患者は600名ほど。
重症になるのは2割ほどで、死亡率は2%(この数値の信頼度は定かではない)。
虎の穴に入るような真似をしなければ、ヒットされる確立は宝くじにあたるのより小さい。
それでも宝くじは当たるかもしれないと期待して買う。
同じことで急性悪性肺炎で死ぬかもしれないと思うと、心穏やかでいられなくなる。
おまけに感染してしまうと、とてもたくさんの医療関係者の負担になる。
石たちを眺めて気持ちをやわらげることにしよう。


★ 4/04<過ぎてゆく日々のこと> 
まるで禁煙を誓った煙草店の主人のように、あるいは断酒を決意した酒屋のおかみさんのように、
空前前後の決意を胸にリビングの掃除をした。
山の家では男ヤモメ同然なのをいいことに、居間などは鉱物標本や平積した本が散乱して、
瓦礫が行く手を阻み、石クズが舞いちる荒野となっていた。
不要の文庫をボール箱に詰め、原石標本のたぐいは倉庫に運び、ていねいに掃除機をかけた。
そうやって午後がまるごと過ぎていった。
床はホテルのスイートルームさながらに新品同様の気配に満ちた。
これで明日死んでしまうとしたら、大きな無駄と思ったことだった。

| 過ぎてゆく日々のこと | comments(0) | - | posted by YK
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